坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

2011-01-01から1年間の記事一覧

ブルターニュのシンポジウム(4)人情篇

写真映りはもう一つだが、「翼あるイノシシ」は自分でもダイナミックな動きがよく出たと思う。いつものように終ってお払い箱にするのはもったいないと、すばらしいと行ってくれる人に養い親になる気はないかきいてみた。要は私の著作権を尊重しつつ朽ちるま…

ブルターニュのシンポジウム(3)考量篇

海岸リゾートなのに7-8月ではなく9月に企画された理由は「学校」。つまり私達の制作は「課外授業」として売ることで町や地方の支援を得ている。そんなこととはつゆ知らず(これはアーティストに課せられた義務だった!)、バスで子供の団体が続々と着き、大…

ブルターニュのシンポジウム(2)作品篇

昨日書いたような好待遇で生まれたのは、海岸で拾った色々なものの吊ら下がった木々の間を疾走するイノシシ。結局この夏のブルターニュの猪怪死事件に関係した冗談半分の企画デッサン(8/4参照)が本当になってしまった。デッサンともニュースとも違うのは私…

ブルターニュのシンポジウム(1)食卓篇

シンポジウムの語源は古代ギリシャ語で「一緒に酒を飲む」ということだというのは既に昨年6/17にトルコの画家シンポジウムの件で書いたが、ブルターニュのシンポジウム(8/1+4参考)はなかなかの会食スケジュールだった。開催地はブルターニュ北海岸(実は昔は…

アナ開け鳥クロニクル

8月に再三書いたビルの工事だが、未だに私のアトリエの壁石を替えているものの4階ぐらいに上っているので、かつてほどの騒音はなくなったが、BGMのように工事の音が聞こえる。考えてみれば5-6月はスペインの田舎で鳥のさえずりを聞きながら暮らしていたのが…

バカンスはパラダイス

朝市に行くと大変な人出、私の八百屋さんには長蛇ができ、少なくとも15分ぐらいは待たされそう。「待ってるなんてイライラする」と連れ合いに文句を言う人間がいそうな状況なのだが、今日はみなさんのんびりおしゃべり。実は行列はバカンスが終った人々の社…

ヴァルハラからの眺め

ヴァルハラからのドナウの田園風景も美しい。写真は以下のページから掲載 http://voyage.viamichelin.fr/web/Destination/Allemagne/Site-Walhalla-

南ドイツのギリシャ神殿

週末に南ドイツ、バイエルン地方のレーゲンスブルグへ行った。ドナウ川の水運の要所として中世に神聖ローマ帝国下の自由都市として栄え、17世紀には帝国議会が開催されたが、ナポレオン侵略後のバイエルン王国ではご存知のようにミュンヘンが首都とし繁栄、…

潔癖性の私の不安

5月14日にニューヨークのホテルでルームメイドを強姦したと訴えれていた、当時IMF総裁で来年の仏大統領選の有力候補と取沙汰されていたDSKことドミニク・ストラウス・カーンの起訴が破棄された。被害者の証言に信頼性がなく証拠不十分とのこと。DSK氏は以前…

待ちに待った週末

前回書いたミラベルのみならず、夏らしかならぬ7月の曇天下では実がゆっくり成熟、ブドウの出来も良く今年のワインは期待できるようだ。こんなことを書いているとまったく幸せそうだが、実際の生活は悪夢:工事の騒音でほぼ何も手がつかない。うるさかったら…

ミラベル食べ放題

ロレーヌ地方名産の、写真のような黄橙のプラム系のフルーツのミラベル、8月中旬から2週間ぐらいが旬で姿を見せたかと思うとすぐに消えてしまう、、、というのは例年の事。今年は大豊作で、7月末からすでに収穫が始まり8月早々可愛い姿を市場に現わした…

今日本ができること

パリ市役所の「生活障害問題」サイトで騒音問題の事務所を見つけたが、訴訟例などを見たが、ビル工事の場合うるさいのは当たり前だからかなかなか「静かに暮らす権利」はなかなか要求し難い感じ。私は埃も心配だからそのサイトから「吸気粒子研究所」なる所…

タライ回し

イノシシの海岸での変死は結局硫化水素が原因だと言う結論となり、環境・持続的発展・運輸・住宅大臣のナタリー・コシゥスコ・モリゼ(省名も名前も長くて、、、)が、「毎日海藻を除去しない海岸での水浴を禁止する」と発表。海藻は1日では腐らないという屁…

ニルス・ウド 再論

「浜辺、森、あるいは砂漠、インスタレーションの企画がどこであろうと、いつも同じアプローチです。第一準備のデッサンはほとんどしない。あらかじめアイデアを考えずに現地に行く。ある意味で子供の頃の散策の継続で、自然の中を歩き、それに反応し、私を…

イノシシの死

ブルターニュの北海岸では先週新たにイノシシ6匹が死んでいるのが発見された(これで7月総計28匹が怪死)。集約型農業の排水で、繁茂する海藻(浜辺をブルドーザーで掃除せねばならぬほど)が腐って発生する硫化水素の所為ではないかと取沙汰されている。…

ニルス・ウドの絵

8月に入ったが、工事現場もバカンスなのだろうか? 静かだと思ったら今朝は作業員が2人しかいない。時々ドリルが唸るぐらいは十分許せる。私の本を出版してくれたFUDO出版のあるカンヤ村へ工事避難がてらちょっと遊びに行こうかと連絡していたのだが、電話…

ニルス・ウド展

工事でうんざりの時に誘われたので、昨日は展覧会を2つ見た。朝は郵便博物館(Mus??e de la Poste)で開催中のNils UDO(ニルス・ウド)展。ドイツ人の作家で私がしているような「自然の中での作品」の先駆者。有名なのでカタカナ名で引いてもらえば一杯画像…

工事現場暮らし

前回書いたが、現在アトリエの外壁の石の差替え工事中。石は中庭で切る。それをクレーンであげる。差替えといっても壁をハンマーで叩いたりドリルで穴をあけたりする。常時ではないが色々な音がトントンカンカン。うるさい。5時に工事が終わるとほっとする…

はや2週間

パリに戻ってはや2週間。ブログも書かずに何をしていたかというと、、、先ずは歯医者(2/18に書いたが、その後複雑な展開。説明は省くが、結局新たな治療は9月からで4ヶ月はかかる。治療も私のギャラに比べると悲しいほど高いが、ここでやめる訳にはいか…

欠サッカー症

戻って来たパリのアトリエは剥離する天然石の壁を換える工事(5/2参考)のまっさなかで、中庭は写真の通り(意外に整然と置いてあるが)。労働者諸君は朝8時に作業開始して起こしてくれる。あーあ。TVも2ヶ月の間にデジタル放送になって何も映らない。この…

選挙の余波

6/19に触れたがスペインでは5月に地方総選挙があり、左から右に大きく揺れた。現社会党ザパテロ政権下での経済危機の所為である。建築中で放り出されたビルとか借家人を求める大きな空きビルがいっぱいあった。内政事情は知らないが、単純に見て好景気→建設…

久しぶりのバルセロナ

ついにアビザンダ滞在は終わった。今は飛行機の中。土曜日に「発表会」(定刻の6時にはちらほらと関係者しかおらず、やっぱり村民は興味ないかと諦めていたところ、彼らは半時間遅れ、他のアーティストのオープニングで会った近くの町のアーティストも遅れ…

最後の追い込み?

今週の土曜日に「発表会」をする。アーティストの多くは期日前にラストスパートで頑張るようだが、私の場合ははっきりした目標を目指すのではなく成り行きで作品が出来る方だし、手間もかかるものはもう出来ているのでのんびりしたものだ。とはいえ新しい玩…

スペイン人の宿命

木曜日にはアビザンダに戻るつもりだったが、”幸いの”曇天だったので多くの人に推薦されて懸案だったウエスカ(Huesca、この地方の中心、県庁所在地?)にある自然&芸術センター(CDAN: Centro de Arte y Naturaleza)を訪れた。リチャード・ロング、デヴィッ…

パンフレットの進展?

http://hito.eu/wp-content/uploads/2011/06/rayon1.jpg またビネファーに来ている。どうもパンフレットの件は頭に来るから、火曜日の朝に村の図書館で働く学校の先生のPさんにバルバストロまで車に乗せてもらい(Pさんもアビザンダ育ち、バルバストロ居住)…

英三のサラゴサ観光案内

地面にアーモンドの木をさした周りが殺風景すぎるから石を敷いてきれいにしようと思っていたが、何をしたのか腰が痛くて、、、レジデンス期間はまだ2週間もあるのでそれは後に回し、無理をせずゆっくり歩く事にしてまた山歩きに出かけた。何と行っても天気…

機械仕掛けのバカ

http://hito.eu/wp-content/uploads/2011/06/VM_structure.jpg 先週末ビネファーの人形劇団の事務所に降りて来て作った木の骨組み(写真)に、一昨年カンタル地方のサン・フルール作った牛のように牛乳パックをくっつけて動くバカ(Vaca=牛)を作った。山村…

HITOのサイト

http://hito.eu/wp-content/uploads/2011/06/tailler1.jpg 今私が来ているスペインの企画は HITO と称する、ピレネー山脈のフランス、スペインの両側の複数の町村に、フランスからはスペインに、スペインのアーティストはフランスでレジデンスをする仏西交流…

アビザンダ便り6、人形劇と私

パリで絶賛されている文楽も、ジェワの影絵も見た事はないし、大人になってからのフランス生活だから公園なんかにあるギニョル(指人形芝居)の世界は無縁、人形劇と私は何の関係もないと思っていた。この無関係さが私がホスト先として人形劇団 Titiriteros…

アビザンダ便り5、思えば遠くに来たものだ

先週末にも誘われて山に行ったのだが、昨日も誘われて喜んでOK。先週はサンダルでも良いということで気楽に行った割に結構歩いたので、今回は本当に山だから、登山靴で水筒、カッパを持参と言われより高いところに登るかと期待して行ったのだが、車で峠越し…