坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

ブルターニュのシンポジウム(3)考量篇

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海岸リゾートなのに7-8月ではなく9月に企画された理由は「学校」。つまり私達の制作は「課外授業」として売ることで町や地方の支援を得ている。そんなこととはつゆ知らず(これはアーティストに課せられた義務だった!)、バスで子供の団体が続々と着き、大勢の前で説明を求められた時には戸惑い、最初のうちは付き添いの先生に少し話して後は先生任せにしていたが、徐々に先生の語り口を学び、かつイノシシが組み上がったあとには精神的な余裕もでき、最終日には結構うまく子供に「講議」できるようになった。実際子供達を除いては昼間我々の仕事の模様を見に来る人は、関係者を除いたら指で数えるほどで、逆に子供達が親を夕方、週末に連れてくるという仕組み。コンサートなどと違い、知名度のない造形作家グループの美術展は一般に人気がない(海岸沿いの市のギャラリースペースで展示会も同時開催)。それを打開する一つのアプローチとして、この方式はよく機能していた。

(写真:私の「翼あるイノシシ」をデッサンする子供達)