坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

97歳のルイーズ・ブルジョワ

ルイーズ・ブルジョワの回顧展がポンピドーセンターで開かれている。六本木の森美術館前にある大きな蜘蛛の作家です。彼女の創造の源は子供時代のトラウマ:お父さんがお妾さんを家に連れて来て、家族の一員として暮らした。この話は耳にタコができた、とい…

見せかけの謙虚さ

サルコジーが大統領になって1年、木曜日の夜のTVインタビューで「幾つか失敗をおかした」と反省してみせたと思ったら週末には新聞でフィロン首相も同じような言葉で反省。経済成長が予想通り行かないのは原油など一次産品価格の高沸の所為、結局厳しい現実を…

ルーブルのヤン・ファーブル

ヤン・ファーブル(Jan Fabre)はベルギーの生んだ有名な美術作家であり舞台演出家。彼が今、ルーブル美術館の常設のフランドル美術回廊の所々に作品をインスタレ-ションしている。写真は入り口にある自画像(左端)。リアリスティックに作った彫刻がフランド…

不法移民労働者のスト

先週16日からフランスでは前代未聞の事が起こっている。不法移民労働者のストだ。不法と言うのは身分証明書などを偽り仕事を得ているから。しかし逆に義務たる社会補償費や税金は立派に払っている。不法だから、見つかればそれまで、日陰の身でストなどとい…

アーティストと職人

アナモルフォーズ(anamorphose)というのは逆遠近法とでも言えば良いのだろうか? 例えば逆さの等脚台形(上底が下底より長い)を地面に書いて、丁度よい距離のところから見れば正方形があるように見える。作り方は、例えばルネッサンスの画家が遠近法を研究…

愚かなる政治

私がフランスに来た頃は、選挙で勢力が替る毎に企業を国営化したり民営化したりしていたが、そこまでのことはなくても反体陣営の作ったものはすぐにお釈迦にされる。内容が余り差がなくても名前が変わったり、そのための余りの浪費は驚くべきと思う。フラン…

ヴィトンの乾草入れ

14日に書いた私の企画の内容は、農民と一緒に農家のロゴを開発するもので(そこが一番の強調点)、農業地域での文化センター、農業高校、農林省などに提案していました。別にヴィトンを作りたかった訳ではありませんが、環境との格差が大きいから例にしまし…

人のプロジェクト

昨日のフェスティバルのサイトはwww.horizons-sancy.comほんとに今年のチョイスは疑問。やっかみでぼやいていてばかりいるように思われるだろうが、普通は人のものを正当に(自分の趣味で)評価します。例えば写真は友達の友達(面識はない)のエデン・モル…

起きて発見したこと

http://eizo.club.fr/ima-ref/foinVitton.jpg 本日の昼、知合いのアーティストと、最近落選通知の来た企画の事を話した。滝の水落下すれすれのところにボートを繋げたかったので、昔ボートを作品に使ったとかいう彼に企画書類準備中にアドバイスを求めたから…

寝ながら考えたこと

日曜日に冷たい雨に打たれ、月曜日は写真の雪、外は少し暖かさが戻ったようだが地下のアトリエは低温のまま、結局風邪を引いて、毎日ほんの少しの義務を果たしつつも寝込んでいた。その間に5月のアルザスの企画のパンフレットが送られて来たが、驚いたことに…

春よ来い

写真:本日4月7日朝、アトリエの前の庭

判じ物の俳句

フランス語に翻訳された俳句のもとの句を探すのはちょっとしたクイズ。例えば直訳で「静寂 蝉の歌が岩を貫通する」が「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」はすぐにわかるが、「柳の水田のふちで私はいとまごいをする」は、「田一枚 植えて立ち去る 柳かな」。私が…

パトリシア・プティボン

数日前の友人のメール:ソプラノ歌手Patricia Petibonのコンサートで、5分間出演してくれる歌手か俳優をさがしているそうです。当日(4月8日、名古屋)の正午ごろリハーサル。ノーギャラだそうですからよほどそのフランス人の歌手に興 味ある人か、学生とか…

パリの歩道

今週はバイトで忙しいのと(フルタイムアーティストと言っていながらお恥ずかしい)、最近ブログが写真づいていたのでパリの写真でごまかします。ただの歩道ですが。

エリオグラヴュール

19世紀の写真創成期に開発されたHeliogravure au grain (粒子感光版画?)という版画技法がある。オフセットやシルクのように編み目があるのではなくて、松脂を使って不定形の粒子ができるアクアチントという銅版画技法と写真製法を組み合せた技術。それで刷…