坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

見せかけの謙虚さ

サルコジーが大統領になって1年、木曜日の夜のTVインタビューで「幾つか失敗をおかした」と反省してみせたと思ったら週末には新聞でフィロン首相も同じような言葉で反省。経済成長が予想通り行かないのは原油など一次産品価格の高沸の所為、結局厳しい現実を乗り越えるには公約の行政改革を推し進めるしかないという結論で、反省した結果は奥さんがやたら雑誌の写真にでないようになったぐらいであろう。以上朝ご飯を食べながらラジオできいたニュースの要約で、私はサルコジーが大嫌いだから当然TVインタビューも見なかったのだが1100万人が見たという。フランス人の5~6人に一人はあの顔をみながら夕飯が食べられるようだ。「あーあー、こんな男を大統領に選んでしまった」と有権者が反省しているのかと思うと、視聴者の半数は満足したらしい。ところで石油、食品価格の上昇などは予想できたという批判もあるが、どの候補者の未来もバラ色だった。そういう嘘を言わねば選挙に勝てないのだとすると、反省するのは一般国民でしょうね。でも私がサルコジーが怖いのは、歴代の大統領にようにしたり顔で嘘をついているのか、無邪気に本気で信じているのかがわからないところ。ヤン・ファーブルと同じぐらい撹乱操作に長けている。

ところでパリも突然春になり、久しぶりにヴァンセンヌの森の芝生(雑草?)上でひなたぼっこをしていたら、突然はぐれ馬が3頭人々の中を疾走、皆さん口を揃えて「危ないな-」と言っておりましたが、つくづく幸せな国にいるな-と思いました。