坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

選挙まであと2日

そもそも今回の大統領選のどん詰まり状態は明らかな国民の意見と政治家の乖離だ。御存じの様にフランスは国民投票でヨーロッパ憲法にノンと言ったものの、有力候補の4人でノン派であったのは極右のルペンのみ。候補者はそれをただの国民の不満とか不安として片付けてしまい真剣に取り合おうとはしない。ノンは確か55%で、不思議に投票結果がいつも半々に分かれるフランスの投票ではかなりの有意の差なのだったのに。そして選挙活動ではこの触れたくない話題は見事に棚上げとなった。はっきりいってヨーロッパのことを話し出すと「外交手腕」を武器としていたフランス大統領の存在価値もぐらついてく
る。そして最もカタストロフィックなことには、本当に多数から支持されていない候補者の誰か一人が確実に大統領になってしまうことだ。
そこで妙案。私は一次投票で、例えば誰も25%以上の投票率を得られなかったら、映画祭とか文学賞のように「該当者なし」で5年間空位とする。実務は国会選挙があり、内閣は選ばれるからそれに任せる。このほうが変な人間が「国の顔」となってしまうよりいいし、本当に大統領が必要なのかはっきりしていいのでは? 外国人の気楽な意見と思われるかもしれないが、フランスに住む外国人として今の左右両党の候補者の一人が大統領になると思うと、もう去るしかないかと思え程気が滅入る。選挙権があったら尚更だろう。