坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

勝ちゃーいいってものだろうか?

ラグビーのワールドカップ、昨日のフランスはウエールズを9対8で破り決勝に進出し、TVを見るとファンは沸き立っている。試合開始早々ウエールズの選手が危険行為で退場させられ、楽勝かと思ったが押されっぱなし、最後に何とか逃げ切った。審判の判定ミスとも思わないし、ウエールズペナルティーキックを入れれなかったから、勝利を盗んだとは思わないが、試合後のリエーヴルモン監督のインタビューは「言わせてもらうと、試合が良くなかったなんて全くどうでもいい、重要なのは決勝戦にすすむことだけさ」というもので、「ラグビーが紳士のスポーツ」なんていう伝説をふっとばすものだった。 私は全くフォローしていなかったが、カフェでスポーツ紙に見入っていたおばさんによると、フランスチームは日本にも負けそうだった。そしてトンガにも負けた。そして先週イングランド戦でどうなることかと思っていたのが奇跡のように蘇った。という過程で変わっていないのは監督がチームを管理できていないという批判で、リエーヴルモン監督のインタビューはいつもやけっぱちなのだ。しかし実際「勝ちゃーいい」というフランスチームのモットーはサッカーのワールドカップ予選で証明済み(2009/11/19記載)。サッカーチームを率いたドメネク監督は南アのワールドカップ中の「選手の練習拒否」という前代未聞の騒動などで帰国後クビにされたがサッカー協会を相手に訴訟(フランスでは無能を理由に解雇できないとのこと:社会を見るとそれに頷ける事が多いから怖い)、示談で100万ユーロを獲得した。まあスポーツが人間育成をするという時代は(モラルの面では)もうなくなってしまった。リエーヴルモン監督はドメネク監督に同情発言もして、ほんとに無茶苦茶なのだが、サッカーが決勝トーナメントに進めなかったのに比べ、かなり運が良い。決勝で30対ゼロぐらいでニュージーランドに木っ端みじんにしてもらいたいのだが、フランスチームはいつも天才肌で、決まる時はなんでも決まるので余計怖い。
今日は社会党の候補者選び選挙の決選投票(オランド対オブリ)。優勢のオランドはこの1週間「私が皆を集めてサルコジーに勝つ候補」であることを強調し続けた(現状の世論調査では大統領になれるが、もっと左派とされるオブリだと???)、先週破れた他の候補者の全員が、オブリよりも左派のモンブールも含め、オランド支持を表明した。これにも私は「勝ちゃーいいってものじゃないでしょ」と言いたくなる。でも現実には政党の目標は政権取得、つまり民主主義では選挙に勝つことだから理にかなっている。「良い試合をして負ける」ことは意味がないと左翼系大衆が判断するとオランドが圧勝することになるが、これも天才肌のラグビーチームを生むフランスの事だからどうなりますか?(ラグビーは来週までお待たせだが、これは今晩決まる)