坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

画像比較分析の楽しみ

イメージ 122日に書いたドイツバーンDBの寝台列車、4人部屋のくつろいだ雰囲気の宣伝の写真が上で、下は私がこんな狭いところで寝させられたなんて「絶対クレーム!」と思って撮った幾つかの写真の一枚。宣伝写真のように広角でないのでわかりにくいが、私の寝させられた最上段ベッドの窓の付近を撮っているので、この2枚の写真をよく見比べてみると:

1)私のベッドは窓のカーテンのレベルであるのに対し、DBの写真の上段ベッドはそれより明らかに低い

2)私のベッドの横の壁が黄土色なのに対し、DBの写真のそれは青い。

これから私は下の写真にも見れる中段ベッドに寝るはずで、青い上段ベッドは壁側に折られるべきだったと結論される。実はスペース的に見て中段で寝るのが筋と、上段ベッドを壁側に折り畳むことを試みたのだが、壁に固定する方法がどうしてもわからなかった。つまり何もせず「最上段で寝ろ」と指示したのは車掌の怠慢以外の何物でもない!

ところでカッセルのドキュメンタで、もう亡くなったイタリアのコンセプチュアル・アーティスト、アリギエロ・ボエッティ‪Alighiero Boetti‬がアフガニスタンの首都カブールで開いたOne Hotelの1971年の写真と、他の雑誌などのカブールの写真を比較分析して、ホテルが何処にあったのかを追って行くMARIO GARCÍA TORRESのフィルムがあって、小1時間もあるのに意外に全部見てしまった。この作品の伏線はボエッティがカブールで刺繍の世界地図を作って1972年のドキュメンタに出品して脚光を浴びたことがあるのだが、フィルムとしてはそれとは独立していているから、芸術ぶってもったいぶらなかったらもっと短くなって誰でも見やすいのにと思ったが、画像を比較観察することの面白さを伝えていた。