坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

パリの白夜

イメージ 110月第一土曜日の夜は「パリの白夜」Nuit Blanche de Parisという、一晩中続くというか一晩だけのアートイベント(これについては2006年07年の10月にも書いている)。昨日は生憎の雨で、先日書いたように忙しがっているのでパスするのもありだったが、友達につきあって我がアトリエ周辺から歩き始めた。だがバツの連続。「学芸会でもあるまいし」というのが連続したので、メトロに乗って中心部に。「一つヒットに当たればその辺で終わりにした方がよい」というのが今までの経験則だが、今年は芸術系学生寮のシテ・デ・ザール Cité des Arts)の地下でのイギリスの若手アーティスト Oliver Beer のサウンドプロジェクトがそれだった。薄暗い廊下で壁に向かって数人が佇み、ソーソーソーと(つまりドレミファのソのみを各人がそれぞれのインターヴァルで)歌う。ストイックで全然面白そうに聞こえないかもしれないが、場所とその音響を巧みに使い、かつ単純な演出であるがゆえの一層なかなか印象的なものがあった。そういえばカッセルのドキュメンタで私が一番気に入ったのも暗室の中で何人もの歌手がアカペラで歌っている作品だった(これは暗室に入った瞬間は真暗闇で、随分音質・臨場感のいいサウンドインスタレーションだと思っていたら、だんだん闇に眼が慣れてくるにつれ、歌手さんたちが踊っているのが見えるようになってきてびっくりというスグレものだった。作家名はTino Sehgal)。
やっぱりただのビデオのプロジェクションと人間のパーフォーマンスは違うのだ!(ただしその前に眼を被いたくなる人間のパーフォーマンスも一杯あるが、、、)
そのあとは近くのパン屋協会本部の無料配布された小さなクロワッサンを食べ、教会のパイプオルガンを聞いて帰って来たが、昨年までは「現代アート」を謳ってこういう余興はなかったような気がする(当然趣向の違うのがあった方が楽しい。これも生身の人間がやっているし)。これに到るまで、7時半頃から夜中過ぎまでは歩き回って、やっぱり疲れた~。
(オリバーさんのインスタレーションもパンの配布の模様も新しくした携帯で写真を撮ったのだがマイコンに繋いでも取り入れられない! どうすればいいのかなー???>>結局カードを撮りだして読んだけど~(9日記)

そういえば私が03年した「白夜のキス集め」のビデオを編集しましたのでご覧あれ。
http://www.youtube.com/watch?v=ULy2cg2FRhc