坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

ベルリン旅行をする人たちへの緊急情報

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私の「安息年」の新たな旅行:5年毎の現代美術のフェスティバル「ドキュメンタ」の行われているカッセルと、そこから足を伸ばしてベルリンを観光して戻って来たところだが、カッセルのことは後にしてベルリン旅行をされる方への「役立つ」情報。

第一:新ナショナルギャラリー  Neue Nationalgalerie はキルヒナー、グロス、ディックスなどのドイツ表現主義のコレクションで有名だが、現在は第二次大戦後にスポットが当てられ、表現主義の絵だけでなくクレーもカンディンスキーも一枚も見られない。実際見られなかったので狐につままれた思いで美術館のサイトを見たが、それがあまり明白に書かれていないのは不親切だと思う。現行展示は「1945-1968年」にスポットがあてられ、戦争直後には東ドイツの見知らぬ作家の作品等ローカル色が強いが50年代後半からは、良い作品が多いとしてもお決まりの「現代美術」コースになる。この企画は2013年7月までの予定とあったので少なくともそれまではキルヒナーは見えない模様。

第二:ドイツ国鉄DBのパリ行き夜行列車には2等に6人部屋と4人部屋があり、価格があまり変わらないので4人部屋を選ぶ人が多いと思うが、ただ6人部屋の中段を使わないようにしただけ。私は上段でスペースの窮屈さは6人部屋と全く同じ。私の同室者たちは全員DBのサイトの写真はこんなんではなかったとあきれていたので、戻って早速サイトを見てみると、上手く撮ってあるとしてもベッドは明らかに4つしかない。これはほとんど詐欺行為だ。加えて文句を言おうにも車掌も東ドイツの生き残りのような英語もフランス語も話さない変なおじいさんで、、、(これは運次第かもしれないが、列車は本当に20年以上前のものに思える)。ワゴンバーもないし、フランスの夜行にはある水のボトルとか手拭きもない。

第三:表現派が見られなくて欲求不満になり、私のようにブルッケ美術館 Brücke-Museum に行こうと思われる方も多いだろうが、これが南西部の森に近い超高級住宅内にあって、路線バス(X10,115)の運転手もその存在を知らない(最初はガイドブックの間違いかと思い乗り過ごしたが、次の運転手も同じだった)。結局最寄りの停留所はFinkenstr.とPucklerstr.で後者で降りると森側にポスターがある。しかしこれから結構遠くて、標識はないが前者で降りるほうが近い。(森に入る道を進み1本目を右に曲がる。ゴーグルマップを参考に) ブルッケグループ世界最大のコレクション(絵画400枚)とのことだが、展示スペースは私のアトリエの2~3倍しかないのではないかなー。だから無理して行くほどのことはないでしょう。上部からの自然採光は良かったけれど。

写真:「私がキルヒナーの妻です」(坂田英三、2012年)