坂田英三 旧ブログ

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オペラ「プラテ」

http://www.kulturkompasset.com/wp-content/uploads/2009/12/platee-aimery-lefevre-momus-mireille-delunsch-la-folie-alain-vernhes-citheron-paul-agnew-platee-et-francois-lis-jupiter-0433-300x199.jpg
オペラ座でラモーのオペラ「プラテ(Platee)」を見る。珍しくこんなことをしたのは日本からN君が来たから。例年は先に何かお伺いがあるのだが、何も聞かれないので面白そうなのはないのだと思っていたのだが、今年の年末は他にも20世紀前半のロシアバレーの再現の出し物とこれ、バスチーユでも「くるみ割り人形」だから、誰でも(=私でも)楽しめるレパートリーで固められていた。
特に「プラテ」は音楽が「泣く子も黙る」というより「笑う」、オッフェンバッハなど今まで軽音楽として馬鹿にされていたクラシックの復権を目指す人気のミンコウスキー(Marc Minkowsky)で、「プラテ」も道化バレー付きバロック・オペラだから楽しいにきまっている。というわけで見たいとは思ったのだが当然満席。当日券目当てに6時から並んで手に入れたのは、私の好きなベノワ-ルと呼ばれる「舞台の見えない席」。見えないと言ってもオーケストラの真横だから舞台の半分はかぶりつき(手前の半分の奥は全くは見えない)。数人ようの個室みたいになっていて、普通の椅子を並べるだけなので足はのばせるし、立ってもいいし、何しろ7ユーロしかしないからつまらなかったらいつでも帰れるのが私の好きな理由。
肝心の舞台の方だが、演目に書かれていた「沼の精をだしにしてジュビターが妻の嫉妬を揶揄する」というごく大雑把な粗筋だけの前知識で見たのだが、ジュビターはロックンローラーみたいな格好だし(写真の青紫の服)、「沼の精」のことを忘れたのでカエルがやたらでてきて話はまったくフォロ-できず、???。(仏語なのにねー、情けなや)
古典を現代衣裳でする振付けは滑稽さが勝って普通は好きでないのだが、そもそもこの種のオペラは王様の気晴らしだから、現代人がその軽さを楽しむには「滑稽さが勝る」のも気楽で良い。こうして十分に楽しんで帰って来て、今朝サイトで粗筋を読んだのだが思った以上に複雑、結局何がなんだったのかさっぱりわからない。(日本語での粗筋は http://homepage3.nifty.com/classic-air/database/ramesu/platee_syp.html にあり)

写真はkulturkompasset.comなるサイトから転載