坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

フランソワ・モルレ

今日は朝から建物の中庭の掃除で植木を刈りそれを凄い雑音のする機械で集めるので、今週で終ってしまうロシアの革命時の写真のモンタージュなどで有名なロドチェンコ展を近代美術館に見に行った。デザイン感覚が好きだから期待していたのだが、回顧展だから圧倒的な数の写真があったが数の割に面白くなかった(発見がなかった)。そこでついでだから同時開催中の、線が何本も引いてあるだけとか蛍光灯が四角く光っているだけとかの無機質な作品のフランソワモルレの個展に「食わず嫌いはいけない、同傾向のFlavinの回顧展は結構新鮮だった(ブログに書いたけれどいつだったか?)し」と入ったらびっくりした。彼が1952年に制作した小品11点を大きく拡大して書き直したという、何の意味があるのか私にはまったく理解できない趣向。そして渡された小さな鑑賞ノートにはですね、例えば短いものを選んで訳すと「これは私の作品の中でおそらく最も複写されたもので、ベルリンのホフマン夫妻の非常に重要なコレクションに属する。1973年に購入された」との作家のお言葉。いったい何が言いたいんだ?!(全作品評こういう調子です) 小品でアイデアが面白いものもあったのだけれど、、、かなりあっけにとられた。見ない方が良いとは思うけど興味のある方はFrancois Morelletでご検索ください。かつこの展覧会「子供の時は大人ぶらなかった(小作家の時は大作を作らなかった、あるいは巨匠ぶらなかったとも解釈できる)」という副題。こうした一流のユーモアで今は完全に巨匠ぶってられるって訳か。あきれたあきれた。