坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

微分係数の世界

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今日は良い天気、青空が広がった。今年の北フランスは曇天続き(先日友人に「雨の絵」が毎日出来るでしょうとからかわれたが、霧雨のような「絵にもならない雨」が大方)で、気象庁によると先月1月のパリの日照時間は僅か24時間だそうで、やっぱりお日様を浴びないと気が滅入ってくる(特に私はB1Fのアトリエの「地下生活者」なので)。だから外に出たのだが、再開発地区の私の界隈はにょきにょき妙な建物がいっぱい建って、最近は大学キャンプ横のこの殺風景な公園に行かないと広い空が仰げなくなってしまった。
単調なる曇り空の冬に反して今年のニュースはめまぐるしく変わって行く。俳優のドゥパルドューが税金逃れにフランス脱出話(最初はベルギー)にフィーバーし、結局彼はプーチンからロシア国籍をもらうという思いがけない成り行きになってと思ったら、同性結婚法案賛成反対に盛り上がりドゥパルドューは完全に消え去り、メキシコででっち上げ事件で7年間捕われていた女性が釈放されて数日報道は彼女一色となったらマリで戦争が始まり+アルジェリアの人質事件、、、法王の引退宣言があると報道はそればかり(歴史的に見れば珍しいことらしいが、敬虔なるクリスチャンが珍しくなった現在のフランスで、これがそんなに皆が是非を言い合うような大事件なのだろうか?)、そして冷凍食品の牛肉の代わりに馬肉を使うという食品スキャンダル(食品管理システムとしてはおそるべき大問題だが、馬肉だから病気になることはないから怖がることはないと思うのだが)、、、上記羅列したが何せ立て続けに起きたので前後間違えているかもしれない。こんなに事件が起こるのは珍しいことなのか?そしてこれほど今までもマスコミはただ新しい一面ニュースのみを報道していただろうか? 惨事や危機的状況が日常となった国の話はもう聞かれない。わけがわからなくなってくる。ともかく事件のバリュー、歴史性より「変化」だけが重大視されるようになったと思う。微分係数の世界なのだ(グラフの傾きと言った方が簡単でしょうか)。普通の人には聞くのも嫌な言葉でしょ。そう、数学的に見て(?)ギスギスした社会なんです。