坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

「夢の浮き箸」秘話

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先週友人の家で夕食を呼ばれたとき、名古屋での割り箸作品の話(12年11月参考)をしたらやはり「日本は割り箸を作ってインドネシアの森林破壊をしている」というコメントがなされた。それに対し「環境擁護派」私だが、「どうせ捨てる端材とか間伐材を使ってる」と日本政府関係者のような答弁をした。というのも私はいくら日本人が割り箸を使っても森林破壊する量には到底いたらないと思うし、割り箸なんか作っても儲からないでしょと思うのだ。だから「端材を使っている」という説の方に理があると思っている(いた?)。
そもそも「割り箸森林破壊説」はフランスで広く行き渡っていて、ゴーグルでキーワードを入れて検索すると例えばリベラシオン紙の2004年の2月26日付の記事に当たり、東南アジアから今ではカナダの針葉樹林を破壊する勢いのように書かれていたが、よく読むと主語は割り箸でなく日本の木材輸入商社となっている。日本語グーグルの方がさすがに沢山様々なソースがあったが、一番掘り下げていると思われる東大教養学部のサークル「環境三四郎。によると、「端材利用」しているのは国産品のみで、原価があまりにも安い輸入材では純粋に産地で割り箸を製造している。つまり私の「食卓での弁解」の根拠は覆された。残った割り箸消費と森林破壊の量的な問題だが、現在の輸入割り箸のほとんどが中国産(98%)で、「近年中国では森林荒廃が進み森林保護的な政策(退耕還林政策)がとられるようになったことを前提として考えれば、資源保護を理由として割り箸にかかる税率が引き上げられたことをみると、中国における割り箸生産が中国の森林資源に悪い影響を及ぼしている可能性は高い」と間接的に結論を導きだしている。という訳でこんな簡単に検証できそうな問題でもすっきりとした答えはでなかった。私は頭が固いので「割り箸が東南アジア、中国の森林を破壊した」とはなかなか思えない。おそらく「森林伐採と農地化」という日本商社と途上国当局の目算が折り合った結果が森林破壊をもたらし、割り箸はシンボルに過ぎないのではないかと思う。しかし私には「ちょっと変では?」と思われたこのシンボルに世界中の人の多くが共感した理由は何なのだろうか?やっぱり私が誤っているのか?本当に環境問題は全く反対の意見の間で一個人としては判断できない状況に往々にして置かれるので困るのだ、、、
(私の文はわかりにくいとよく言われるので敢えて書き加えますが、私は「割り箸擁護」をしているわけでは全くなく、妙なシンボルではなく本当の問題をまな板にのせて反対したほうがいいと思う訳です)