坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

動物園の少年

ところで先週の日曜、ヴァンセンヌの動物園近くを自転車で移動中、通り雨、動物園の裏口で雨宿りをした。すると少年が扉の中から現れ、入場したいか尋ねる。入りたかった入れてくれるそうな。なんか怪しい話だが目の前にいるのは純朴そうな小学生。変わった子だから何をしているのか聞いてみたら、「裏側(パリの郊外側)の入場口が閉鎖され、来た人はぐるっと半周しなければ動物園に入れなくなった。だから来た人を入れている」とのこと。後で乳母車を押す家族連れを入れたが、彼等には大助かりだったに違いない(子供連れだと歩くと正門まで半時間はかかるだろう)。実は父親が動物園で働いていて、彼は裏口の鍵を持っているのです。まさかお父さんに黙ってということはなさそうだから、こういう風に「理不尽なシステムには従わなくてもいい」という流儀が親から子に継承されているようだ。

反グローバリゼションの旗手、ジョゼ・ボベが大統領に立候補を表明したが、その彼には遺伝子変換品種の研究所のトウモロコシを伐採して有罪判決が下り、監獄行かも知れない。こういう候補が存在できるのもフランスならではか?