坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

ラウシェンベルグ

御苦労にも2度も見に行ったポンピドーセンターだったが、5階の特別展会場で同時に開催中のラウシェンベルグの展覧会はすごい。イヴ・クライン展は知っている人にとっては確認という感じだが、ラウシェンベルグは知っていたつもりだったのに54年から61年の画界に飛び出した時期の新鮮でパワフルな作品には吹っ飛ばされた。普通ポップアートに入れられる彼だが、抽象表現主義に近いような、というかそんな範疇はどうでもよく絵画している。語った言葉も自身に満ちている。「作品を見て貴方の認識が変わらなかったら、貴方がよっぽど石頭なのか絵がだめなのかのどちらかだ」この言葉が単なるはったりでないほど作品は抜けている。

ところでポンピドーセンターはチケットを合理化(単純化)、特別展、常設展の別なく一つの入場券のみになってしまった。観光客にはよいが、そこだけもう一度みたいというリピーターには割高だよね。