坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

オブラックの宵

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苦手というか、技術にあまり詳しくないビデオの編集をしてすっかり疲れて、昨晩ぼけっとテレビを見ていたら何とフランス人も何処かよく知らないオブラック地方が2度も紹介された。特に第二は知合いが出て来てびっくり。サン・トゥルシーズ Saint-Urcize でホテル・レストラン「シェ・ルミーズ (Chez Remise)」を経営するイサベル、フレッド夫妻。釣り人たちの常宿で、07年7/19に「ここにいることの言い訳でしかないような釣り人に出会う」と書いたのはここのこと。確かにこの前イザベルさんが Des Racines et-Des Ailes(「ルーツと翼」なる、地方の自然、文化遺産を紹介する番組)が取材に来たと言っていた。人当たりのいい奥さんではなく、無愛想との評判の旦那のフレッドが番組では主役で大活躍、その所為か実の本人より頬もお腹も引き締まり精悍に見え、はじめは彼と思わなかった。だから彼はカメラ写りが良かったのだが、逆にオブラックの高原はカメラ写りは全くバツ。この番組は特に空からの映像が多いので、お城とか渓谷はきれいだけれど、真っ平で岩と牛だけの草原はそういうアングルには全く映えなかった。だからこの番組の所為で来年人がオブラックにあふれるということは先ずないだろう(安心)。

この番組の前にはニュースで前回触れたラギオール Laguiole。ここはナイフの町としても有名なのだが、Laguioleの名はパリ近郊の会社に商標登録されており、同社が中国製のナイフどころかバーベキューセットなどを販売するので町がその無効を訴えたのだが「ラギオールは町の名として有名なのではなく、ナイフ、かつ一般にナイフの代名詞となっている」との理由で敗訴、町長、町民が怒って「町の名を変える!」とアピールしたとのこと。

(オブラックの雄大さは風景のもならず。写真はサン・トゥルシーズとラギオールの中間、かつて大修道院があった巡礼路の村サン・シェリ・ドブラックSaint Chély d'Aubrac にある名物カフェの特大ケーキ)