坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

古きものは切る

フランスは古き町並みを残している割に、技術的な面では古いものを一挙に切り捨ててしまう。例えばウェブサイトでも私のような古いマシンかつ低速回線だと昔はアクセスして買い物ができたのに、今や何ももできない。周辺機器も売っていません。80年代私が来た頃はパリはレコードが安かったので時々買って喜んでいたのだが、ある日突然レコード売り場が一遍にCD売り場に様変わりし、レコードはもう置いていないと言われて驚いたのを鮮明に覚えている。かくのごとく変わり方が徹底しているのはフランス革命の伝統か?

土曜の早朝ラジオ(7時!)でエコロジー番組があり、変わった話題で面白いことが多いので夜更かしをしていても早起きして聞くことが多いのだが、今日は昔農地にあった木立の話し。薪、家畜の餌、防風、害虫を食べる昆虫の巣になるなど嘗ての農業ではなくてはならないものだったが、70年代の生産性重視の農業政策のため姿を消してしまった。
今その木立は有機農業、景観保護のため見直されつつある。ある地方では復活のために無料で苗木を農家に配ったのだが、最低限の手入れの知識が既に失われ、すべて枯れてしまったとか。