坂田英三 旧ブログ

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環境問題会議の成功

環境問題は難しい。専門家によって環境インパクトの推定が大きく異なる。いち早く地球をガイアとした生物体としてとらえたラヴロックの本を先週図書館で借りて読んでいたら意外にも彼は原子力賛成派。天然ガスも輸送あるいは使用時のリークが多く、メタンは二酸化炭素の20倍も温室効果に貢献するので解決にならない、大規模な風力発電も気候を変える恐れがあると書いてあった。このようにエコロジストの歩調が合わないのも致し方無しと思われることも多いのだが、それがである、サルコジーの率先で現内閣は、グリーンピースのような急進的エコロジー団体、それと犬猿の仲の大規模農業の団体や経営者団体などを一同に集めて会議をさせるのに成功しただけでも評価に値するのだが、様々な問題の解決の方向性を示し、数値目標もかかげた合同決議に到ったのである。サルコジ-が大嫌いな私だが今日は彼にポイントをあげないではいられない。
道路網の拡張を停止し鉄道輸送を強化、省エネ建築の推進、それに加え原発も増設はなし、遺伝子組替えトウモロコシも専門家委員会が結論を出すまでは凍結!
環境意識が遅れているフランスで、かつどう見てもその遅れた代表としか見えなかったサルコジーだったが、アル・ゴールに劣らぬ大転換?(まだ?マークをつけないではいられない。かつアル・ゴールをお客に招いての発表はいつもながらの政治ショーだ) 社会党のアタリに任せた「経済成長委員会」は環境へ慎重措置はなくすべきと結論してあっけに取られていただけに晴天の霹靂と言うか、生来の政治的嗅覚で舵を取っているだけだとしても良いことは評価せざる得ない。