坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

日本漫画を読むフランス

観光に来た叔父夫婦がパリに着くのでホテルに何度も連絡するのだが電話が繋がらない。フロント、部屋の留守電、ファックスでメッセージを残し家で待機した。暇だからTVをつけたのだが土曜日の晩は面白いものは何もやっていない。ラジオをつけたら何と手塚治の「ブラックジャック」について延々と話している(多分30分近い)。それにBJに影響を受けた若い世代の漫画の話も。日本の漫画はロボトミーと眼の移植に特別な執着があるとか評論をしている(フランスカルチャー、国営教育放送です)。
実はフランスは日本の漫画の出版が日本に続く、つまり世界一の輸入国なのです。ポケモンなどが流行って「なんたることか」と思っていたが、ブームが日本漫画も名作のBJまでいたったのは幸いだ。しかし本当に漫画の翻訳の量は大変なもの。かつ新しいものから古典まで一挙に紹介してしまうのだから(BJは全部で17巻ですって。漫画とは言え読むのは大変だろう)。
10年ほど前だったか、漫画の翻訳グループを組まないかと誘われたことがある。見せられたのはガッチャマンの類いで、BJならやる気ありますけどとうそぶいてと相手にしなかった。あれを受けていたら今頃は大金持ちだった。でも今の私でもBJを数カ月で翻訳する能力などとてもないから悔やむこともなかろう。私の趣味では次は「明日のジョー」か「紫電介のタカ」、翻訳されてフランスカルチャーで評論される日が来るのも間近かも。