坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

クネリスの鐘

オリンピックが始まり、フランスの水泳陣が金メダルをもたらしTVは大声で熱狂していた。確かに見事な勝ちっぷりだったので私も選手に拍手を送るが、国家主義丸出しの「平和の祭典」の中継かと思うとシリアの内戦、ヨーロッパ経済危機の後にバカンスの交通渋滞、この差を苦もなくザッピングできるのは、我々総精神分裂か世界が二極にくっきりと分かれたかとしか思えない。こうした無感覚さの日常化に対する警鐘として前投稿で触れたショーモンの城の地下のクネリスの鐘は、無音で鳴り響いているのだと私は思う。7/6に書いた「明らかなトラジェディーを前にして芸術ならではの表現があるか?」という私の安息年の課題の一つの答えをみたような気がした。

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