坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

またまたバカンス

イメージ 1またまたバカンスなんて言うとあきれられてますます人気(があればの話だが)を失いそうだが、今年は自分で、フランスでよく言う「安息年Année sabbatique」と決めてしまっているので、端から見れば遊んでばっかりになる。
「安息年」となった第一の原因は、流行となって本当に沢山あるようになったランドアートの公募内容のほとんどが、「4、5日で予め決まった作品を作る」という自分の方向性とは全く逆向きで意欲を失ったこと、それから第二には、福島原発以降今までの環境問題を示唆する作品アピールでは自ら物足りなさを感じること(これは明らかなトラジェディーの前にしてただ単純に反原発を訴えるということではなく、芸術ならではの表現があるかの問題。こういう風に休暇を取って人生、仕事を考え直すのが「安息年」の本来の意味です)。
というわけで今回は30日(土)にパリからマルセーユとエクサン・プロヴァンス Aix-en-Provence、そこで幾人かの知り合い巡りをした後、バスでアルプスの麓の温泉地ディーニュ Digne-Les-Bainsへ。ここのガッサンディ美術館と提携して、アンディ・ゴールズワーシ Andy Goldsworthyが定期的にケルンをはじめとした作品をこの地方に作っているので、実はランドアート系作家にとっては巡礼の地(?)の一つで、、、。そこから風光明媚で定評のあるプロバンス鉄道(実際は期待していたほどではなかった。AixからDigneのバスの方が素敵だと思う)でニースに向かって南下し、5月24、26に書いたボンソンに一昨日やっと到着。今日の晩に旅行の口実である仕事(?)の「キス集め」をする。

写真はGoldsworthyのケルンの連作のある町郊外の遊歩公園。アルプスの麓だけあって湧き水が豊かで、作品よりこんな熱帯を思わせる滝が見事だった。