坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

カンタル便り

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カンタルのサンフルールは中央山塊とはいえ千メートル弱、かつ町中だから、アルプスでの制作サイト(2100m)の高山に慣れた体には暑さがこたえる。 ここでは昨年カンヤ村に応募し落選した「動物もの」の自信作、乳製品の容器で作る牛の企画が採用され、この地方特有のサレール種という牛にあわせ等身大の巨大な牛像を作ることになった。テトラパックなどの容器は市民に呼びかけて持ってきてもらうという趣向なのだが、木曜から土曜までの容器持参者は1家族のみという悲惨な状況。企画者は通行人に声をかけろというが、あてがわれた制作場所は観光案内所の横、通行人のほぼ全員が観光客だから、容器回収という目的はまったく不向き。かつ客引きばかりでは制作が進まない。来る前に「容器はゴミ回収所に行けば一杯ある」というメールをもらって認識のズレに不安を感じたがそれが見事に的中してしまった。仕方がないのでゴミ回収所から回収した容器を使って制作を始めたが、汚れているものが多く使用前に自分で水洗い。悪臭を発しているものとかあるしゴキブリの卵がでてきたりでかなりめげる。色々な制作経験をしたが途中で投げ出しいて帰りたくなったのは今回が初めて。私としては廃品で牛を作るということには全く興味がなく、人が参加してくれることで楽しもうと思ったのだが、、、。ゴミの選り分け係の人の仕事を考えるとこんなことでやめては失礼だし、「やっぱりギャラはもらわないと」と終わるのを夢みひたすら耐え忍ぶのみ。久しぶりにサラリーマンの心境