坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

ピレネー企画最終会

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11日月曜に乗った夜行電車、トゥールーズ到着時刻の7時頃に目を覚まして廊下にでると、渓谷が見える。トゥールーズってこんなに自然に恵まれていたかなあと思っていたら1時間半の遅延でカオールに着きますというアナウンスが。なんだまだ山の中ではないか、予定通りではトゥールーズに早く着きすぎて時間を潰さねばならなかったのでちょうどいいかと思ってまた横になったのだが、8時半にトゥールーズに着いてみると通勤通学の朝の郊外列車に乗り遅れ、10時近くまで待たねばならぬ羽目になった。普通なら大幅遅延のお詫びの払い戻しがあって、特に急いでいるわけでもないので「まあいいか」となるのだが、今回はどうせ旅費は払い戻されるので遅れ損で、なんか割が合わないなー。
こうして12時間近くかかって到着したピレネー企画最終会、会場はユジーヌ(Usine)という大道芸のアートセンター。Usineは工場の意だが、着いたとたん、まぎれもなく工場と言うにふさわしいほどのセンターの規模の大きさに驚いた(写真)。確かに近年来の大道芸(ストリートアート?)はロワイヤル・ド・リュクス(Royal de Luxe:日本語ウィキペデアにもあり) をはじめ、劇場に負けないぐらいの大きな仕掛けを使うものも多いが、ここではそうした構造物の制作が可能なようになっている。実際80年代はこの近くでロワイヤル・ド・リュクスは活動していたが、その後資金援助をしてくれるナントに移ったが、それに同行しなかったグループがセンターの母体になっているとのことだった。
立派な設備がありながら今回の私は何も特別作る必要はない。実際金曜日の夜の「キス集め」までにしたことは、キスを吊るす木を選び(実は事前に送られて来た写真を見て選んでいたのだが、私自身本当に要求したか忘れていたので、ちゃんと私にリザーブされていてびっくりした。テーブル等どうにでも都合が付く備品もちゃんと技術アシスタントが知っているのでこれも驚き。メールの行き来で前回書いたように「絶対何も理解されていない」という確信があったのだが、私の勝手な誤解だったようだ)、その木の周りの雑草を刈り、邪魔な枝をカットし、キスカードをつける洗濯バサミを枝から針金で吊るしただけ。まじめにやれば半日もあれば十分なのだが、センターからの5キロほどの会場への車での行き来のアレンジに異常なほど時間を浪費、トゥールーズ駅から始まって「待っているばかり」の毎日だった。
そして部屋、やっぱり2段ベットは危惧した通り。朝方トイレに立つのに便利かと(年寄りの証拠)下を選んだら上の人が動く度にきしんで揺れて、、、安眠とはほど遠かった。

キス集めの方はどうだったかというと、自分で生涯一と断言するほどのアイデアですから、当然いつもどおり大盛況。でも16日土曜は通り雨にたたられてフェスティバル全体が萎んでしまったけれど。