坂田英三 旧ブログ

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腑甲斐無いルーブルのトニー・クラッグ

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講演だけ聴いて見そびれたルーブル美術館のトニー・クラッグ(2/8記)、昨日行ったが、17世紀のフランスの大理石の古典彫刻が並ぶ中に8点あるのみ。かつその内2、3の作品はホールの端に置かれていて変化する形を少し離れてぐるりと360度見ることもできない。そして全体的に「古典彫刻との会話」というほどの関連もなく、関係しているときいたメッサーシュミットの展覧会は横の別会場。大々的に宣伝している割には完全な手抜きだ。多分ウィーンの企画を移動しただけなのだろう。ルーブルだからどうのということはまったく感じられない。作品の好き嫌いは別にして数年前のヤン・ファーブルの方がよっぽど気合いが入っていた(2008/4/25記)。わざわざ見に行くことはありませんよ。

追記:講演でクラッグさんは作品はデッサンから始めると言っていたが、マレ地区のThaddaeus Ropac画廊の地下に幾つかそのデッサンが展示されている。でもアイデアの走り書きに過ぎず、これも見に行くことはありません。有名アーティストになると「触るもの全てが金」になり、ベン・アリやムバラクと同じように感覚が麻痺してしまうのだろう。可哀想に。