坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

大晦日のシルヴィー

イメージ 1
ところで大晦日はシルヴィー・ギエム(Sylvie Guillem)、Robert Lepage、Russell Maliphantの「エオンナガタ(Eonnagata)」を見に行った。去年寝込んでいた時に見たドキュメンタリー(2010/2/14参考)で面白そうだった出し物で、安い席を買おうと思ったら大晦日しか空いていなかったのでそうなった。一人で観るつもりだったのが、その話をしたPおばさんが近くの席を買い、上京したGさんも当日券を買った。こうして人に推薦した形となってしまったこのダンスだが、ちっともおもしろくなかった。テーマはルイ十五世のもとで女装してイギリス、ロシアの宮廷に入り込みスパイをしたエオン(Eon) ことシャルル・ド・ボーモン(Charles de Beaumont)の数奇で悲劇的生涯(フランス革命後イギリスで見せ物芸などをして暮らした後餓死した)とあいまいな両具性の世界、もうこれで面白そうでしょう? でも結果は美しいスケッチのオムニバスで、その中には特に鏡の利用とかで眼を引く場面があるのだが、たたみこんでくるような連続性がない。ともかくパンチに欠ける。私はいつも辛口だが、PおばさんもGさんも同意。だから、これから日本公演があるそうだが、高いお金を出して行く甲斐はないでしょう。「エオン」と「女形」を繋げた題からわかるように、舞台装飾も日本趣味で、これも日本人には特に面白いものでもないし、、、サイトのビデオで十分。今さら彼女にぴょんぴょん跳ねてもらおうとは思わないが、やっぱりもう少し踊ってほしかった。ひょっとしたら彼女がエオンの生涯を語る最初の口上が一番面白かったかも(つまり主題が一人勝ち)。

ところでPおばさんとは劇場で会えなかった。安席だから大晦日パーティーの都合で放ったのだろう思ったのだが、後で電話で話したら、「シャンパンを持って行ったのに」と怒られた。彼女は開幕寸前に劇場に着き、チケットを見せたらガイドが舞台から何列目かの特等席に連れていかれ、本人もびっくりだったとか。こういう裏技があるとは!今度私もやってみよう。今年の大晦日はPおばさんのシャンパンどころか、色々なアクシデント?でパーティーにもありつけず、寒さだけが身にしみたが、これはみじめなのでお話しません。

そして三賀日は、何とずーっと作曲をしていた! 元旦はBGMが「羊を待ちながら」に発展してしまったスライドショー"Plaisantries"(冗談)の音楽を編曲して作り直し、2日、3日は昔の「サマルカンドのアシュラ」(一般未公開)のスライドショーの音楽。08年に画面を見ながらギター即興を録音していたが、これにガレージバンドで音を加えた。ファイバー回線が戻って二作ともユーチューブにアップロードしましたので御笑覧下さい(右欄のリンクより)。