坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

エルズルムの作品

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前回の写真でも分るように、エルズルムのシンポジウムでは「大蛇シリーズ」を描いた。このシリーズは普通1年に一つしかできない。自分のアトリエでは色々なモチーフの区画をマスキングテープで保護しつつ、相互の色のバランスを見て試行錯誤、だから非常に手間がかかる。だからまさか2週間で1作できるとは思わなかったのだが、今私が描きたいのはこれしかない。だからキャンバスは2枚注文し、できなければ1-2日でできるフィエスタシリーズでお茶を濁すつもりで始めた。もちろんマスキングテープなど使わないで、境界は小筆でごまかし。一概に赤、黄、青といっても普通は色々な系統の色彩があるのだが、今回あてがわれたのはそれぞれ一色しかないからニュアンスを追求しようもなく、よっぽどの事がない限りやり直しなし。色彩の画一性を補うためバックのモチーフに具象的要素を増やした。高級ホテルに泊まり、三食心配することがなかったとはいえ、これはできたことだけで奇跡に近い。我ながら感心した。

写真は展覧会で完成したトルコ蛇の前に、エルズルムの美女(?)に囲まれる、英三画伯。実は見た瞬間ハートがドキンの絶世の美女にも巡り会ったのだが、如何せん彼女はトルコ語しか話せないから取りつく島はなし。そのエキゾチックな美貌の女史はこの写真にはおりません。

シンポジウムのことはまだまだ書くことは沢山あるのだが、木曜日までにクル-ズの企画の騎士像を仕上げ、その後はアイデアのないままノルマンディーの企画に突入。だからこの話題は一旦停止せねばならない。