坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

サリンジャー症候群

サリンジャーの死を悼んだジャン=シャルル君の文章を2月7日に載せたが、実家の本棚を探ると、黄ばんでかつ活字が薄くなった文庫本の「ナイン・ストーリーズ」(野崎孝訳)が出て来た。ジャン=シャルルのレジュメを読んでもどんな話だったか思い出せない私だったが、読みはじめたら驚いた。一字一句、昨日読んだかのように蘇って来る。もう一度手に取っても何も思い出せないアンドレ・ジッドとは偉い違い(3/15参考)。
40年間あまり精神構造が変らないのか、やっぱり私は今でもある種サリンジャー症候群を引きずっている。だから「立派な方々が集まる」ような文化会館などのオープニングパーティーなどは大の苦手ですぐ切り上げてしまう。有名人でないから挨拶する人も少なくて気楽なものなのだが、、、。

ところで「やっと春らしくなってきましたね」との便りに「どこが春らしいの? 電気座布団+ヒーターに密着中、アトリエで凍えています」と答えたのだが、確かに外に出ると暖かい。