坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

仕事は4時間で十分

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フランスでも昔の家庭は普通亭主だけが働いていたが、今は共稼ぎで低賃金だと一人の給料では食って行けない。働けど働けど、、、という具合だが、民俗学者の調査だとエスキモーやニューギニアの原始部族の平均労働時間(狩り、農耕時間は当然季節によって大きく異なるが)4時間ほどで、他の時間は「楽しみ」(団欒、祭りとか、、、それにアート!)に費やされた。つまり人間が生存に不可欠な「糧」を得るためにはその程度の労働でよく、社会が高度になればなるほど「糧」を得る効率が悪くなったことになる。
先日のMさん宅では、無農薬の野菜を栽培し養鶏も行うので動物性タンパク質は卵と鳥から。かつ他の農家との物々交換もあり「生活の糧(食品)」を購入することは稀のようだった。現代社会では労働は「生活の糧」以上のものを得るために行われることになっていて、「もっと働いてもっと稼ごう」なるサルコジーの選挙スローガンというのがまかり通ったが、「幸いにして」もっと働くにも仕事がない時代になった。失業した人には「幸いにして」とは言ってられないが、正直言って私は「経済危機」歓迎なのだ。訳もなく働いて訳もなく消費するのはもうやめましょう。エスキモーには戻れないが、Mさん流の「豊かな生活」もある。と言いながら花も育たぬパリの穴蔵アトリエでブログ書いてるのはかなり自己矛盾だが、、、。

(写真は私の日本での唯一の作品?)