坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

デモを楽しむ

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今日は久しぶりのゼネスト。とはいえ郊外線を除きパリの町の公共交通ほぼ平常運転。YさんとC君の夫婦に呼ばれて乗った地下鉄ではちょっと拍子抜けだったが、地上に出たら驚いた。すごい人が集まっている。デモの要求のメインは、誰でも想像できるように雇用と収入の確保だが、八面六臂の活躍(!?)のサルコジ-下では彼の気紛れに翻弄される各セクターの憤まんが爆発したがごとく、デモの常連の学校の先生のみならず色々な人たちを動員した模様。
Y&C夫婦に呼ばれた理由はC君の作ったプラカードを持って歩くためだったので、勝手に大きなプラカードを想像していたのだが写真のように小さいものだった。でも小さくても台詞が気が利いているので効果は満点。C君の持っているのは「ニコラは図体は小さいけど意地悪なんだ」(子供が文句を言うような調子)、Yさんの方は「危機で資本主義の姿がはっきりと指で示された時、サルコジーは指を見た」(C君もニコラに意地悪だな-、ハッハッハ) 効果満点というのは沢山の人が写真を撮りに来る。C君がデモ風景の写真撮影中にプラカードを持っていると、作者でもないのに幾人もの人に写真を撮られ声をかけられて恥ずかしいぐらいだった。
概してパリのデモは一種の「大衆イベント」という感じで悲愴さなど微塵にない。来た人はこのようにプラカードの文句などを見て楽しむのだ。歴とした左派だが党派に属さないC君はこうして人を楽しませておおいに満足した様子。
「経済危機」歓迎で、一国の政府が何ができようかと超ノンポリになっている私には大声で叫ぶようなスローガンはない。強いて言えばサルコジー嫌いで街頭に出ただけか。でもそんな人も多いのかも。みんなに配られていたシールにはゼネスト(グレーヴ・ジェネラル)ならぬゼネドリーム(レーヴ・ジェネラル)と書かれていた。

追記:夜のニュースではパリのデモの人数は警察発表6万5千、組合側発表30万人、全国的には同100万人対250万人、95年のジュッペ内閣の行革反対以来の動員だそうです。