坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

土曜朝7時に会いましょう

仏国営放送でテール・ア・テールというエコロジー問題のラジオ番組があるのだが、放送時間が土曜の朝7時。とうていフツウの人には聴けない時間帯で(聴かないようにしているのかと勘ぐってしまう)、昔は年に2、3回しか聴けなかったが、最近は高速インターネットのお陰で早起きしなくてもきけるようになった。かつ「聞き間違い?」と思うようなことを耳にした時に確認できるのも私のようないいかげなヒアリングの主には大助かり。ひょっとしたら光ファイバーにした一番の成果?
この番組には昨日のヴェロ氏も昔登場した。最近の話題で怖かったのは、今のような漁業をしていては数十年で海から魚がいなくなるという報告。中世のタラ漁(干物や塩漬けにして商品となった)から始まって近代漁業は如何に沢山魚を捕るか、「無尽蔵の共通資源」という幻想に支えられ、そして昔から取り尽くしては、近海から遠海へと資源の乱獲をしてきた。各国の漁獲量の制限交渉はあっても漁業をどうするか(このままだと漁業はなくなる)という議論がない等々。エコロジー問題は聞いていると本当に悲観せざるえない報告ばかりだが、アナウサーの質問に「魚のいない海」と言う本を出した著者は「悲観せざるえないが、今なすべきことはわかっている」という回答。もう少し楽観できたのははロンドン周辺で貧困などの社会問題と生活環境そしてグローバルなエコロジー意識を同じまな板に乗せた活動をしているクリス・チャーチ(Chris Church) さんの報告。彼は同様な質問に「15年前にはロンドンの地下鉄で煙草を吸っていたが、今はゼロ。意識が変われば世の中急激に変わりうる」。問題そう簡単ではないのでこの回答ちょっとデマゴーグ的な気がするけど、変わった方がいいからねー。