坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

非難の応酬

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思った通りトルコの首相は激怒を露にして「フランスはアルジェリアで大量殺戮を行ったではないか」と応酬。「お前らに何が言える!」という子供の喧嘩のようになってしまった。アルジェリア内乱では50万人は犠牲になったと考えれているが「計画的に殺戮」したとは一般的にされていない。これはトルコ政府が自分の歴史に考えている論拠と同じだ。私はあまり深く考えずに「ジェノサイド=組織的大量殺戮」とのみ思っていたが、短期間での犠牲者数のみならず「ある民族、種族、宗教を根絶する意図」がなければジェノサイドとは言えないようだ。おそらく政府レベルからの通達指令がなければそれは証明されないのだと思う。戦闘部隊が「この村はゲリラの巣だ」として村民を皆殺しにしても、そのレベルではジェノサイドにならない?(多分アルジェリアの仏軍、ベトナムの米軍?) というわけでそのは歴史家の仕事となるわけだが、その結果に全員が納得しないのは、ヒットラーのように声高々と宣言する為政者は例外的かもしれないが 「あいつらは皆殺しだ」など戦時なら軍の幹部でも叫びそうだし、戦争では壊滅作戦もつきもの? どう線引きするのかさっぱりわからなくなってきた。

サルコジは「(トルコから)教えを受ける筋合いはない」と言っていたが、これは一般によくフランス(世界中か?)で言う台詞。でも私は昔からいくら相手に非があっても「教え」は受けられると思っている。だから逆に、私がいくら欠点の多い人間でも他人に非があればそれを咎める事ができるし、生意気に色々評論したりもできる。難しいのはいかにそれをいかに言うかということだろう。

それにしても最近のジャーナリストは程度が低い。サルコジに「トルコは重要な交易相手なのに大丈夫か」という質問をするので、「信念の前にそんなことは問題ではない」とここぞとばかり見栄を切っていた(かつそれもバベル氏の葬式のプラハから)。

写真はアニの遺跡第三弾。こんなにちゃんと壁画が残っている寺院もあります。

ではメリー・クリスマス