坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

主治医探し

先週からずっと風邪気味で治らない。少々の病気は仕事をやめてゴロゴロ、ゆっくり眠れば2-3日で絶対治るはずなのだが、だだの洟と咳きがずーと続きっぱなし。だから流石に医者にかかることにした。

フランスでは医者の「梯子」をする人が多く、この非論理的行動が健康保険の赤字をますます悪化させているという理由で、2004年からかかりつけの「主治医」というのを各人選ばなければならなくなった。義務ではなく何処に行っても各人の自由だが、その場合払い戻しが少なくなる。かつ原則として専門医にかかるのも主治医の紹介が要る。だから結局「主治医」の指定は義務のようなものだ。引っ越して以来概して健康な私にはそれが未だにいない。知らない医者を「かかりつけ」に選ぶのはいやだが、今までかかっていたお医者さんに行くには、バスで20-30分、症状が重い場合はとってもでない。アパートの人に聞いてみると意外に昔からの医者を「かかりつけ」にしていて、行くのが大変な場合は、ミュチュエル(相互保険)という健康保険を補うシステムに入っていてただになるから緊急医を呼ぶとか。私はこれにも入っていなくて羨ましいというか、、、でも皆さんこれに頼り過ぎ。健康保険の赤字が年々増えて払戻枠が減らされ、相互保険の保険料はどんどん上昇、払えきれない人が多くなっている。

というのが私の風邪とは直接関係ない現在フランスの医療体制の背景であるが、近所の人の絶対お薦めのお医者さんも同区ではあるがちょっと遠いし、何でも載ってそうなインターネットでも私の地区は意見ゼロ。単純に「歩いてすぐ」と言う条件でを電話帳から選び、一番近い女医さんに電話したところ、「時間のアポイントメントはなし。夕方5時から」とのこと。私と同様、洟をかみゴホンゴホンしている人達と待ち合い室で何十分なんてのはご免だ。声は優しそうだったが見送り、今度は2番目に近い男性医に。こちらはすごいぶっきらぼうで、一応私の名前を聞くなら「お名前はなんですか」ぐらい完全なフレーズで言うと思うのだが「キ(誰)?」とだけいうので聞き返したら「名前!」と言われた。年寄りの尊大な大先生かと不安になり、待合室の方がましかもとも思ったが、折角アポイントメントは取れたのだし、まあ一晩寝て治ったら断ればよいしで、一応この先生にかかることにした(以上昨日の午後)。

そして今朝は、、、雪。また寒が戻って来た。悪寒がないのが幸いだが症状は同じで、粉雪の中、正午過ぎの診断時間に出かけたが、意外に若い、感じの良いオジサンがでてきた。早口とフレーズの短さは電話通りだったが、待ち時間も10分少々、診療室から出て来た患者も待合室の患者も「マトモ」そうだったので一安心。これで処方した薬が効けば合格なのですが、、、。