坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

豚インフルエンザ雑感

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豚インフルエンザサブプライムからの経済危機と成行きが似ている。経済危機も夏前は「アメリカの話でフランスの銀行は大丈夫」と言っていたのが9月になったらあっという間に飲み込まれたが、今回はまさに電光石火だった。
マスコミは実際先週までは殆ど騒いでいなかったのに、月曜あたりからは毎日のトップニュース。そして今日はフランスでの警戒レベルが5となった。最高のレベルが6だからびっくりだが、定義では「一つの地域の2か国以上でコミュニティレベルのヒト-ヒト感染が継続しており、大流行が差し迫っている」というからパニクってしまいそう。
日本大使館もびっくりしたのか、友達のところにはちゃんと「予防法」のメールが送られてきた。そのまず第一項は「十分な水・食料の備蓄を行い、不要不急の外出は控える」と大流行が差し迫りがひしひしと感じさせられるもの。
今日はメーデーで大勢の人がデモをしたし、天気が良くてカフェのテラスに人が溢れていた。何か街の雰囲気と比べ隔たりがあり過ぎる。変だな-。
大使館通告、その後マスク、手洗い、うがいなどに続き、第4項には「ウイルスは粘膜を介して感染するので、うかつに目、鼻、口などの粘膜部分に手で触れない」とある。医者でもないのに人の粘膜なんか何で触るかと思ったが、これはひょっとするとキスをするなと意味かも? それならなかなかの名文だなーと笑っていたら、晩のニュースではパリでもメキシコ帰りの人の感染が確認されたとか(2名)、早速ウイルスが上陸した!
そのため効果があるとされる抗インフルエンザ剤タミフルも患者のみに使用するため一般には買えなくなった。でもこのタミフル、日本で2年前「子供の自殺を誘発する?」と物議をかもした薬。それを良く覚えているのは愛知の家に来たティエリ-君が「フランスではごく普通の薬、娘も飲んでいるけどなー?」言っていたから。「やっぱり日本人は自殺指向が強い?」なんて疑問も持ったものだったが、記憶違いだといけないからとインターネットを見たら、「新型インフルエンザが国内でも流行する可能性が高まっていることを受け、厚生労働省はインフルエンザ治療薬タミフルを、新型インフルエンザ感染が疑われる10歳代にも処方できるとする方針を明らかにした」とあった。やっぱり日本人の青少年には危険なのだ!?

ところで今週ビールスの名前もフランスでは2度も変わった。豚インフルエンザは養豚業者から文句が出てメキシコ風邪になり、当然今度はメキシコから文句が出、今日からA-インフルエンザと何のことかわからない名になった。「政治的に正しい(politiquement correct)」の徹底ってのはやっぱり馬鹿馬鹿しい。

写真:5月1日にスズランを飾る風習があることは昨年(08/5/2)も書きましたが、こんなケーキを見つけました