坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

作品受難の時代?

アルザスでのイグルーの受難を隣人アーティストの一人アリンスカに話したら、彼女の波打つベッドのような彫刻はスイスの野外彫刻展で、来場者が座ってピクニックをしていたそうだ。作家にとっては不注意で壊されるよりこのほうがショックが大きいかも。

知り合いが幾人かルクサンブルグ公園の野外展覧会に出展しているので見に行ったら、多くの彫刻は周りに綱が張られ、かつ「触るな」ではなく「登るな」という札が張られていて興醒めした。有名作家も参加する展覧会だったが、彫刻と公園のハーモニーなど全く考えられていなくて、これならアルザスのほうがレベル(意識?)が高いと傷ついていたプライドを取り戻した。

ルクサンブルグ公園にでかけてたのは公園南の王政時代の地下貯水池(ルクサンブルグ宮殿に水を引いていた)が特別閲覧できたため。ガイドのパリ歴史協会のボランティア解説員がパリの水の歴史を1時間にかけて話してくれたが、彼は「カーユの丘などのパリの深井戸を近年使えるようにしたのは細菌テロ対策だ」と、私の推察を解説の中で断言した。色々と勉強になったのだがそれだけでも行った甲斐がありました。
ちょっと妙だったのは私以外の見学者は皆さんお知り合いだったこと。私の情報だと今日明日が特別開放だったのだが、扉には明日と書いてあり、ブザーを押したら入れてくれ、中庭をうろうろしている間に声をききつけ地下に降りて行ってグループを見つけたのであったが、、、私は闖入者だったのかしら?(そういう雰囲気での遠慮から写真撮影ははばかりました)