坂田英三 旧ブログ

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仏語で読むゲゲゲの鬼太郎

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海外で最多出版量を誇るフランスでの日本マンガブームについては以前話したが、近くの図書館に行ったら「ゲゲゲの鬼太郎」がテーブルに置いてあったのでなつかしくなって借りてしまった。
フランス語でマンガを読むのは初めてだが、面白いのは日本と同じように右閉じ。つまり西洋流で1ページ目を開くと、日本流で反対から読んで下さいと断ってある。コマも当然右から左で仏語は左から右だからちょっと混乱することもある。
ところで日本の「妖怪」は意外に有名だ。溝口の「雨月物語」は日本映画の定番だし、確かに宮崎アニメの化け物もアニミズムが元だから妖怪の一種。クリスマスにもらった「化け物」という本には日本は妖怪のビジュアル伝統を持つとして絵巻物からポケモンまで引用してあった。西洋人には妖怪は日本文化の特徴の一つと見えるようだ。ラフカディオ・ハーンがかつて怪談を収集したのも頷ける。
つまり「ゲゲゲの鬼太郎」もヒットする素地は十分にあるわけだ。但しゲゲゲという擬音的表現は仏語にないからタイトルは単に「不快な」という形容詞になっている。流行らなかったらこのタイトルの所為かも。
しかしやっぱりマンガは簡単だ。私の書斎(つまりベッドの中)で読み出したら知らぬ間に読み終わってしまった。