坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

二つの質疑応答

昨日書いた映像作家の質疑応答で「貴女の質問の答えは御自身の言葉の中にすでに含まれているように思われます」というのがあったが、こういう答え方を聞いたのはかつて一度だけではない。この禅問答のような答えには質問した人は自ら深く考え直さねばならなくなる。ミッテランならジャーナリスト相手にこんな応答もしただろうが、サルコジーは単純だ(昨日TVでインタビューがありました)。物価が上がって市民の購買力が減っているという問題が焦点だったが要約すれば「残業、休日出勤して収入を増やそう!」。こういう分かりやすさが彼の人気なのだろう。いやー、私のようなサラリーのない人間はもう論外にされている。デモクラシーは多数の票を取ったものが勝ちと言うのが思い知らされる。「国民は私に信任を託した」というのが彼の口癖のようなものだが、実際不公正な減税なども公約に入っていたのだからどうしようもないよなー。
映像作家の難しいお話も閉口したが、簡単明瞭なサルコジーもやはり続けて聞く気にはならなかった。