坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

森 支 羅 離 万 滅 象 裂

僧侶の格好でパフォーマンスしたり、環境問題を扱ったり、アフリカの瓢箪でオブ ジェをこしらえたり、KISSを蒐集したり。かと思えば、雨によるドローイングといった実に詩情溢れる手法で、鮮やかに“その日その時”を拘束してみせたりする。
 「支離滅裂なんですよね」坂田英三は、事も無げに笑ってのけた。例えば、果実そのものを絵筆にして描かれた炙り出しシリーズは、寓話的な物語の1シーンを観ているよう。25年、西欧での土壌で培われたものだろうか。彼の人物像と通じ、どこか飄々と軽やかな諧謔味を思う。
 「自分の手を離れたところにある偶然性とも必然性とも言えるものの力を借りて、どういう視点で世界を観、どう受け入れているかを再認識し、具現化してゆきたい」。 一見とらえどころのない作品群、それはすべてやはり根底で繋がっている。そうして知らずのうちに「支離滅裂が森羅万象と化す瞬間」を、彼自身も存分に楽しんでいるのではないだろうか。
 暖かな陽射しにいざなわれ足を踏み入れれば、取り巻くはフランスから運ばれた一陣の風。晴れた春の午後のお出掛け日和、ぜひ遊びにいらしてください。


以上の紹介文(江藤莅夏さん筆)、かなり気に入っているのでブログにもまた載せます。その個展は3月17日から4月1日まで、名古屋名東区のLギャラリーにて。画廊の連絡先、マップは以下の日本語HPを御覧下さい。

帰国の旅行準備もちゃんとせねば。時間がなくなってきたのでブログは帰仏まで当分お休みにします。