坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

ボナール vs 我々の歴史

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パレ・ド・トキョウ(パリの最先端?を行く現代美術館)から若手を集めた今の企画展「我々の歴史」が好評につき延長されるとの便りが来た。ちょっと前に見ましたが、例えば「スモーキングルーム」と題したガラス張りの休憩室がある。下から上へ徐々にスリガラスにしてあって、中に人がいると足ははっきり見えるが上の方は煙りの中に入ったように見える。上手いこと考えた、面白いですよね。でもこれが本当に喫煙への問題提起とか批判なの?一目瞭然の面白さはあっても深い意味のない宣伝の世界:これが私が「ちょっとしたアイデアだけの現代アート」と評する一例です。別に浅薄なものとして自己定義していれば私も嫌いではないのだが、理論武装がすごいから辟易する。
これにひきかえボナールはきわめて浅薄に見えるが、何度見に行っても飽きない探究(工夫?)がある。(ボナ-ル展はパレ・ド・トキョウの向かいの近代美術館でもうすぐ終わります。こちらは延長の話はないみたい)