坂田英三 旧ブログ

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仏原子力安全局の状況報告

木曜から事態が安定している。私の語彙不足で、安定不安定という言葉が多くなるが、大病人の小康状態の「安定」で、土俵際であることに変わりがない。日本政府も5にした事故レベルだが、最大のレベル7の定義は「健康と環境に重大な影響を及ぼす原発外への放射性物質の大量放出」とあるのみ。土俵の外に転んだら際限はない。つまり事故レベル指標であって、原子炉完全融解の場合、これをまだ事故と呼んでいられるのであろうか? その可能性があるから海外の日本人は「日本の住民の威厳ある態度」とは逆に、「核大災害の可能性も念頭に入れるよう」に呼びかけているのだ。フランスのTVでは日本人の脅威に対する冷静さを語るのに怪獣映画まで見せていたが、ゴジラが出てきた時に逃げ惑ってはもう遅い。

以上は私見

以下いつものように仏原子力安全局の情報、今日日曜午後1時の状況報告を訳します。

状況は重大で不安定。この数日間技術的には大きな変化はない。放射性物質の流出は格納庫の圧力を意図的に抜くことにより続いている。

放水機に使用により現状において核燃料冷却プールからの大量の放射性物質の放出というシナリオは避けられている。しかしながら状況は危うい。特に第3炉のプールは給水が止まった場合に燃料露出までのスピードが速い(訳者注:プールにひびが入っていて水が流出するから)

第1、2、3炉の状況は数日間変わっていない。海水の注入が続けらているが、核燃料はかなり破損しており、水の外に出ている。従って常に定期的に故意に圧力を抜かねばならず、放射性物質を放出する。

TEPCOは正常な冷却施設のリカバーに努力を続けている。原発まで高圧線が引かれた。しかし我々が持つ最新の情報では電気機器の使用にはまだいたっていない。

この重大な事故は既に大量の放射性物質を放出している。状況のいかなる進展にかかわらず、日本は長期間にわたりこの放出の放射性物質の蓄積に取り組まねばならなくなる。

作業者と人口を保護する行為と土壌汚染への取り組みはTEPCOと日本政府の責任である。

原発の放射レベルが人間の作業の可能性を制限している。