坂田英三 旧ブログ

2013年までのブログです

外国人の眼

「蟹江レジデンス計画」での私のメリットは日本の風景・社会を外国人の新鮮な眼で眺めなおすことができること。
でも時には「新鮮」というより「色眼鏡」ではないかと思うこともある。例えば糊を塗ってぴったり上げている女子高生の靴下を「日本人の潔癖性あるいは完璧主義」と感心したり、どうみても私にはカオスとしか思われない都市風景を「フランスの杓子定規の景観保護とは違い、ごちゃ混ぜの中にも一つの美的感性がある」とか言われると「色眼鏡」を借りてみたくなる。全ての文字が模様と化す魔術の所為だろうか? 当然ながら、ではこの私はパリをどんな目で眺めているのだろうかと思うことになる。こうして再度相対化できるのがスレた異邦人となりゆく私への最大の恩恵でしょう。